大阪府道・和歌山県道61号堺かつらぎ線

3年ほど前に和歌山県に用事があった際に通った大阪府道・和歌山県道61号堺かつらぎ線、当時はさっと取ってしまったため大した記録は取れていなかったため今回記録を取りに訪れてみることに。
そのつもりだったが、当時通っていたところ以外にも腐ったところが・・・あった。

...実は執筆中に映像紛失してしまい、データが有るだけの紹介になってしまっている。
再訪の予定はしているためその時に不足分を補填したい。

腐道レベル

腐道レベル ★★★☆☆
走行において大きな問題はないが、狭隘な箇所が多く区間によっては未舗装路であり舗装されていても土が残っている箇所が多く、小石が転がっているところがある。
そして夏場はレジャー客により狭隘な道路にプラスして大渋滞・歩行者の縦横無尽な横断が多くそういった意味でも腐った道であると言える。
しかしながら、通常走行において死を覚悟するような場面は特に無く、制限を守って走っていれば問題ないレベルの道である。
ツーリングスポットには向かないので軽い気持ちで行くことはオススメしない。

事前情報

場所は大阪府和泉市南面利町のT字路から始まる。
実際の始点はここではないのだが、今回の探索はここからスタートとなる。(実際は大阪府堺市堺区が始点)

終点は和歌山県伊都郡かつらぎ町の交差点までとなっている。
ここはわかりやすく踏切が目印になるだろう。
この区間はGoogle Mapでもわかる通り至って普通の府道であるが、その実は「狭隘・ダート・線形不良」の腐道の見本市のような道路である。
あまり詳しくは調べていないが、腐道として有名なようだった。
その上途中にある隧道は心霊スポットときた。

隧道を超えた先も「狭隘・線形不良」は健在だが、キャンプスポットとしても人気で夏場は駐車場への大行列が出来上がるほどに人気らしい。
当然のことながら対向車も来るためタイミング次第では待たされる羽目になるため探索時期はしっかりと見極めたいところだ。

ちなみに堺市側は片側3車線もあるというほどに大型の区間となっているようだ。

そんな腐道を知ってしまったからには実際に通ってみたくなる、というわけで探索行ってみよう。

探索開始 Part.1

通常区間

最近はめっきり県をまたぐほどの移動をすることがなかったのだが、思い切ってここまで来てしまった。
今回の相棒は前回の探索でも登場していたが、DR-Z400SMである。
パワーもトルクも抜群にあるため山間部の探索には大活躍・・・といきたいところだが足がつかないため撮影がままならないのが難点である。

さて、場所は府道61号の入り口手前で、国道170号線のT字交差点である。Google
今回と関連はないが、どうやら大阪府道20号枚方富田林泉佐野線と重複区間でもあったようだ。
国道170号はここから北側に比較的大きな道路があり、二線あることになるが、恐らくこちらが旧道だろう。

交差点を左折し、府道に入ってみると至って普通の府道然としている。
事前情報が古くて改良されてしまったか・・・?

先へ進んでみたが若干腐道の香りはするが、離合は余裕でできるほどの幅員はあるしブラフだったか?
と思っていたのはつかの間、突然その時はやってきた。

腐道の見本市

おっと!?
突然左側が土嚢で0.5車線ほど潰されている。
これぐらいなら山間部の道路ならよくある話で驚くべき点ではないが、なにやらつい最近置かれたものでもないような気がする。
臭う、臭うぞ。

なんて思っていると看板でしっかりと警告が行われていた。
道路狭いはよくある話で特に驚かないが、「未舗装路」とはどういうことだ・・・。
未成か?実は未成なのか・・・?

その看板のちょっと先には早速ガードレールが無く、A型フェンスが置いてあるだけの区間がある。
この先を警告するには十分すぎる振る舞いに武者震いしてしまった。
ちなみにこのあたりから完全に圏外である。

ところで、いつもなら橋もしっかりと紹介したいところだが、この府道は橋が多すぎる上にいちいち止まってられないので今回はスルーまたは簡単な紹介とする。
足がつかないから止まるのが辛いんだ。
この橋は「井手之橋(いでのはし)」というようで「昭和46年3月」竣工となっていた。

路面はあまり良くないが、狭隘でもなく至って普通の道路だと思っているとなにやら奥に怪しい看板とフェンスが見えてきた。

突如舗装がなくなりダートになった。
林道に逸れたのかとも思ったが、分岐点はなく看板を見てもどうやら府道で合っているらしい。
土地の確保が間に合っていないため舗装をしていないのだと思うが、府道を走っていて突然ダートになるとやっぱりビビってしまう。

ところで、明らか寂れた道路のように見えるが、撮影中5台バイクとすれ違った。
それもオフ車ではなくネイキッドまで混ざっていたのが印象的だった。
やはり主要地方道なだけあって意外にも交通量は多いらしい。

かなり狭隘で四輪車の離合が困難な区間だが、待避所はしっかりと用意されている。
看板にも書かれていたが、この道の多くがは個人所有者の厚意によるものだそうだが、個人所有のまま舗装などを行うのだろうか。

戻りと先の道路状況である。
待避所はそこそこ広いが、行きも戻りも恐ろしく狭い。

暫く進むと舗装路が復活していた。
工事は少し前で終了していた。

舗装路になったとはいえ狭さは変わらず、四輪車の離合は相変わらず不可能な状態が続く。
しかしながら待避所は用意されているため待避所の区間は離合は容易であろう。

・・・なのだが、なぜかここの待避所は計3箇所連続して待避所のようなスペースが存在する。
現在は国道480, 371号が隣接するためそちらに吸われたのかもしれないが、かつてはこの3つが埋まることがあったのかもしれない。

先程の待避所区間を越えるとすぐにキレイな建物が目の前に現れた。
「布引不動尊」と書かれており、帰宅後軽く調べてみるとどうやら寺院らしい。
時期によると車も多いようで俄には信じられないが普段はこの府道も交通量が多いのかもしれない。

用事はないので先へ進もう。
先を見ると当然というべきかやはり離合が不可能なような狭隘な道である。
待避所のようなものも見えないが、もしここの駐車場が満車なら離合するにはかなりバックを要求される。

このような道が数百m続く。
二輪とは言え足がつかないため前から四輪車が来たらと思うと肝が冷える。
そしてこのあたりからいい加減止まるのがめんどくさくなってきた。

そして再び舗装が消えてダートになった。
舗装が微妙に残っていることから日に日にダートが広がっているのだろうか。

完全に林道のような道になってしまった。
ここは90度カーブの先を写しており、2枚目は振り返りを撮影したものだ。
気分は林道を走っていたが、ここでも一台四輪車、それもオフ車ではなくごく普通の軽自動車で府道なのだと改めて認識させられる。
このまま道が無くなりそうな気がしてならないのだ。

ちなみに、ここは待避所でもないが幅員は結構あるため離合ポイントとして使える。

ここに来て初めて路肩注意の注意看板が設置されていた。
ずいぶんと汚れているが、結構前から設置されているのかそれとも自然の飲み込むスピードが早すぎるのか。
とにかくここだけでなくこの路線全体において路肩注意が当てはまるので通行する方は最善の注意を払ったほうが良い。

そして再び待避所である。
ここの待避所はあまり広くないため、大型の乗用車で通行する場合は気をつけたほうが良い。
とはいえ、もうすぐ目の前は一般的な府道サイズの道路となるため最悪バックとなってもさほど大きな手間ではないだろう。

森を抜けると一気に道が広がり、二車線は確保できそうな一般的な府道へと変貌した。
まあそれもほんの一瞬だけなんだけど。
左側にはバトルフィールドなるものがあるようで、サバゲーでも行われているのだろうか。

もう驚きもしなくなったが、再び一車線の離合困難区間が再開する。

暫く進むと大きな分岐点が見えてきた。
片方はダートでもう片方は舗装路である。
ダートの方は詳しくは知らないが、寺院があるらしい。
行き止まりっぽいのでこちらは私道だろうか。

府道はというとカーブの先の細い舗装路のほうである。
割りと腐道では舗装路のほうが無関係な道ってパターンもあったりするため一瞬戸惑った。

そしてついに塩降隧道の文字が・・・!!
事前情報で軽く調査していたが、実は本当の目的はこちらで、塩降隧道を見るためにここまでお尻を痛めながらも来たのである。
とはいえ時間と疲労であまりしっかりと探索できなかったのだが。

塩降隧道から

高さの規制標識からしばらくくねくねと進むと、ついに塩降隧道の坑口が姿を表した。
さっそく内部探索・・・と行きたいところだが、今回は別記事で紹介する。

少し戻ったところにやっとこさヘキサが設置されていた。
今までお気持ち程度のヘキサしか無かったため実感が無かったが、ここにきてやっと府道の上にいる実感を持つことができた。

隧道を抜けると今までが嘘かのようにしっかりとした道路になった。
普通乗用車くらいなら余裕で離合できそうだ。
しかしながら今まで希望と絶望を見せつけられてきたためこのまま続くとはとても思えない。

と思っていたが意外にもしっかりとした道が続いている。
相変わらず線形不良だが、道幅と路面状況は落ち葉を除けばいい状態を保っている。

そんなことを思っていると大阪府道218号との分岐点へ到着した。
振り返ってみても今までが嘘かのように普通の形をしていやがる・・・。
これに騙された者はどれだけいるのだろうか。

探索開始 Part.2

石川隣接区間

交差点を右折すると本当に「府道」という風格になった。
218号もこのあたりは同様に状態が良くあたかも218号が61号の路線かのようにも思えてしまう。
...というのはこのあたりだけなのだが、それでも61号よりはよっぽどマシである。

それにしても太陽光があるだけで道路の雰囲気は驚くほど変わる。
太陽光が無く薄暗いというのも腐道の要素なのかもしれない。

こちらの橋は「明神橋」と言い、竣工年は「昭和51年3月」である。
この府道において比較的新しい橋であることから恐らく後に新道として設けられたものなのだろう。

とにかくきれいな路面で無理のない線形を気持ちよく走っている。
左右には静かな川が流れており眺めるだけでも時間が潰せそうだ。

しばらく走っていると駐車場が現れ、なにやら施設のような感じになってきた。
そう、ここからが例のレジャー施設郡である。
今日は9月末でほとんど客はいないようだったが、夏場は大渋滞ができるほどの大人気スポットらしい。
私が以前探索した際はチェンジ後の画像のところまで車列ができており、駐車場の空きをひたすら待っていた。
当然私は用事がないので避けて進ませてもらったが、対向車もある上にイエローラインなため四輪車が一気に車列を抜くのは不可能だろう。
捕まったが最後ひたすら待ち続けないといけないだろう・・・。

カーブを抜けると突然「腐道」がお出迎えしてくれた。
知ってはいたが、相変わらず狭いな・・・。

再び始まる見本市

気持ちよく走っていたと思うと再び腐道の見本市が再開される。
2輪で走るとそうでもないが、直角カーブや狭隘な幅員等四輪車では絶対に走りたくない要素が詰め込まれている。

この橋は「出合橋」と言い、「昭和36年12月」竣工である。

ここにレジャー客がわんさか押し寄せてアルファードだとか大型の普通乗用車もわんさか通るんだぜ・・・?
初めて通った時ちょうどレジャーの時期と被ってしまいひどい目を見たことを思い出した。

道はひたすらこのような幅員が続く。
今でこそシンと静まり返っているが、ピーク時は本当に車と人だらけで路駐もそれまた多いこと。

少し登坂したところでレジャー施設郡は終了する。
探索当時はほぼしまっていたのだが、ここは空いているようだった。
左の登坂が府道でここから一気に高度を上げていく。

謎の索道?

勾配を登りきるとなにやら過去の遺物が森の中にひっそりとたたずんでいる。
索道っぽいが、こんなところで何を運搬していたのだろうか。

ケーブルがまだ落ちていないようなので追って見るとどうやら対岸の山のほうへ続いているようだが、目視ですらどこに繋がっているのか追えなかった。
場所を考えると運搬物は恐らく木材か?

ケーブルを反対へ追っていくとアンカーブロックのようなものが草木に埋もれていた。
ケーブルが固定されているところはほぼ見えないが、どのような仕組みで動いていたのだろうか。

そこから更に進むと小屋が残っていた。
落書きがされているが手前の壁なんてどうやって書いたんだ・・・?

中を覗いてとエンジンのようなものが見える。
中に入って確認してみたかったが、足場を見ると明らかに床が抜けるか足場が折れるかのどちらかを危惧したため辞めておいた。
こんなところ足場が抜けるだけで大怪我を負うのは目に見えている。

山間部へ

索道のチェックはここまでにして先へ進もう。
レジャー区間と比較すると路面状況は悪化しており、明らか交通量が少ないことが感じられる。
レジャー区間は腐道だが、レジャー向けなだけあって路面はとても綺麗だった。

振り返ると古びた橋がある。
名前は「中之茶屋橋」と言い、「昭和38年10月」竣工である。
茶屋と名付けられているが、かつて茶屋が存在したのだろうか。
そのような遺構は見当たらなかったが、道の古さからしてかつては徒歩道だったのかもしれない。

バイクの先は更に路面状況が悪くなっている。
うっかりデータ紛失させてしまったため、画像で紹介できないが小さな落石が放置されていたりとにかくこの先は下手すると怪我するレベルで危険だった。

かつらぎ町

場所は一気に飛んでかつらぎ町境界まで飛ぶ。
ちょうど山の頂上付近のところが境界となっており、ここで上りは終了となる。
振り返るとわかりにくいが左が堀越観音へ続く道で、右が府道61号だ。
かつらぎ町から見ると間違えそうな見た目に見えるが、逸れるような形で分岐するため実際に見ると意外にわかりやすいと思う。

かつらぎ町へ入ると今までの腐道が嘘のように広い幅員にそこそこ状態のいい路面状況が姿を表す。
また、時折山の隙間から見せる風景にはつい足を止めて眺めてしまう美しさがある。

振り返ると今まで下ってきた山の一部が見える。
ここの高さでも十分高いように見えるが、意外にも中腹くらいまで下ってきており今まで走ってきたところは相当高いところだったようだ。

そしてまた場所は飛んで(映像が消えたから)ずっと道なりにまっすぐ下っていくとJRの踏切に当たる。
ここで府道・県道61号はここで終了となる。

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