京都府道62号 鷲峰山トンネル

2022年9月に京都府道62号を再訪した際に発見した「鷲峰山トンネル」。
当時は犬内峠トンネルと仮称して紹介したが、それから3年後に調べてみると既に完成しているようだった。
ちょうど近場を通る用事があったのでせっかくなので通行してみることにした。
そしてこれを投稿したのはなんと2026年の夏。
今まで何やってたんだ。

腐道レベル

腐道レベル ★☆☆☆☆
新しい道でかつ腐道の付け替えということもあってかなり走りやすい道になっている。
腐道レベルはもはや0だが用意していないので1ということで。
ただし水分が多く路面が濡れており滑りやすいので走行の際は注意しよう。

事前調査

場所は宇治田原町の京都府道62号のある山の前。

かつては狭隘で勾配もそこそこある峠道が唯一の移動ルートであったが、交通量は意外にも多く難のある路線であった。
その時のレポートは以下へ。

京都府道62号線 隠れた腐道

そんな路線に希望の光が射し大型トンネルが建設されることとなった。
この計画を私は知らなかったが、偶然再訪する上で発見したのが以下のレポート。

京都府道62号 犬打峠トンネル 再訪
再訪のチャンスを伺いつつも中々近くを通る機会がなくスルーしていたが、近場を通る機会があったのでついでに調べてみると2025年2月24日に開通しているようだった。

宇治田原町・和束町間がより近く、安全に~令和7年2月24日、鷲峰山(じゅうぶざん)トンネル開通!記念式典等を開催~
これは完成後の状況も見ておかねばということで早速調査へ向かうのであった。

探索開始

南部から回りの探索

2025年8月14日、約3年越しにこの地へやってきた。
かつては月に何回も訪れていたはずだったが遠方へ引っ越してしまったので年1回も来なくなってしまった。
事前に調べていたのでわかっていたことがだ、現実味がなく本当に道がつながっていて対向車が坑門から出てくることに少し驚いてしまった。
早速中に入りたいところだが、周りから調査してみよう。

入口にはこの看板が。
徒歩道にするには厳しい峠道なので歩行者や自転車の通行も可能だと持っていたのだが予想は外れて通行は禁止されていた。
原付は通れるのでまだ優しいところか。
となると銘板の確認は不可能だろうか・・・。

旧道は歩行者禁止の看板すぐを右折すると入れる。
入口は現道へT字で接続するように変更されているが、基本的には以前と同様。
ところで旧道側に右折するなと書かれた看板があったのだが、工事中に設置されたまま放置されているのだろうか。

旧道からトンネルを見るとよくある後からできたトンネルと同じ姿をしている。
この地域は茶畑が多く杉林も人工林のようなので農林業が盛んにおこなわれているので旧道が死ぬことは決してない。
このトンネルができたことで一般車の通行が減るので作業する人たちからすればかなり楽になったことだろう。

旧道と現道が交差する地点へやってきた。
ここは以前と同様でボックスカルバートのトンネルとなっている。

内部は排水がしっかりしているのか雨による湿りはあるものの特に常時湿気ているようなことはなさそうだ。
しかしながら以前より電灯はないので夜間は真っ暗になるだろう。

旧道からトンネルを見上げた構図で新旧。
若干構図がずれているが、道としてはまったく変わっていない。

旧道は変わらず山へ登っていく。
こんな道が主要な地方道だったというのだから驚くばかりだ。
さて、旧道のチェックはこれくらいにしておこう。

南部からトンネル内部へ

ここからはヘルメットに備え付けているGoProの画像に切り替わる。
本線は歩行者進入禁止なのでこれ以外に撮影する方法がなかった。
できれば徒歩で踏破してみたかったが・・・。

さて、眼の前には新道と鷲峰山トンネルの坑門が見えてきた。
左には旧道の交差部分が少し見えており、かつてはこんなところを通っていたのかと思うと少しゾッとするものがある。
坑門の上部は工事により切り開かれたような後が見えるが緑があまりないのでやはり月日がそれほど経っていないことが伺える。

早速中へ入っていくが、中は新しいだけあってキレイな路面でコンクリートがかなり新しい。(当然だが)
そして内部へ入ると一気に熱気から涼しいを通り越して肌寒いに変わるほどの冷気を感じた。
トンネルは割と暑いことが多く、例えば和歌山と大阪を結ぶ鍋谷トンネルなんかはここより600mほど長い3697mと長いトンネルとなっているのだが、交通量のせいか 土地柄かわからないかモワッとした暑さがある。
ここは長いトンネルなのにめちゃくちゃ寒いのだ。
交通量の違いか・・・?

さらに奥へ入ると路面は一気に湿りはじめ、天井まで湿気で覆われ始めた。
当時は通り雨が降っていたが、全線を通して地面が濡れており天井から壁まですべて湿っているので雨のせいではなさそう。
それに異常なまでに冷気があることからここは湿気が多い土地なのだろう。

トンネルから抜けるとこの有様。
湿気もあるがとにかく気温が低いので外へ出た瞬間にゴーグルとミラーは結露する。
それも全身汗だくになるような真夏に。
それくらいこの山は水が潤沢にある土地であることが想像できる。

北部から坑門へ

南部はアクセスが厳しそうだったが、北部はトンネルから出たすぐに空き地があるのでそこから比較的安全にアクセスできそうだったので交通が無いタイミングを狙って近づいてみる。

諦めていた銘板を収めることができた。
建設年月は供用年月よりも約1年は早かったようだ。
おそらくトンネルを先に作って道を作っているので完成と共用にギャップがあるのだと思われる。

銘板を見ると2953mと約3kmにも及ぶ長距離トンネルで京都府内で最長のトンネルとなっている。

北部から回りの探索

トンネルの周辺は整備された空き地がかなりの広さで残されている。
大きな草が生えていないのは管理されているからなのか開発時期が近いため生えていないだけなのか。
これだけ大きな空き地なのに利用予定はないのだろうか。

反対側も同じく広い土地となっているが、こちらは管理用地として整備されているようで分電盤のようなものが設置されていた。
おそらくトンネルの電気管理を行う機械だと思われる。

では旧道のほうも軽くチェックしてみよう。
以前通っていた旧道は現在も利用可能だが、接合部分がトンネルの現道に合わせて変更されているので写真に写っている橋など一部分が廃道となっている。
車両の封鎖はされているものの徒歩なら簡単には入れるので少しのぞいてみよう。
道は現在でも普通に利用できる状態だが、走行していた当時の記憶と比べるとややくたびれているように感じる。
車両の通行がなくなることで細かな砂が残り続けるからだろうか。

この橋は孫谷橋(まごたにはし)と言い、平成3年6月に架橋された。
探索当時の2025年8月からすると約34年が経過しており、橋としてはまだまだ若いがややくたびれ感が否めない。
また、この下を流れている小川は「犬打川」と言い、旧道の犬打峠と同じ由来から来ていると思われる。
犬打の由来はそのまんまかつてこの地で犬を打ち殺したかららしい。
「犬打」という地名は誰でも「なんだこれ?」と思う珍名ですが、ちゃんと由来があります。後醍醐天皇が元弘の変で、女装までして笠置で挙兵し、それもあっさりやられて落ち延びるさいに、この付近の川で犬にめちゃくちゃ吠えられたので、その犬を打ち殺したという由来で、犬打川、その峠を犬打峠と言います。

犬打川は水深が浅く流れも穏やかな川だった。
都会ではほぼ見かけなくなったが、田舎では町中にもあるような小川というイメージ。
フェンスで立ち入りを禁止されているわけでもなく、簡単にアクセスできるところもまた田舎って感じ。

橋を渡って旧道と進んでみるとそのまま新道と合流していた。
もちろんガードレールで封鎖されているが、かつてはここを走っていたのだ。
そのころのレポートは京都府道62号線 隠れた腐道を参照してもらえれば雰囲気はつかみ取れると思う。
しかしながら、かつては田畑が道の横にあり非常に長閑な雰囲気だったところが一気に近代化してしまうと少し切ない気持ちなる。
交通量と道を考えると喜ばしいことなのだけれど。

橋を戻って旧道のほうを見るとこちらは何ら変わらない姿をしていた。
ここから先は走っていないのでわからないが、交通量はもうなくなり前よりも劣化が進んでいるのだろうか。
そのうち時間ができれば再訪してみたいな。

最後に旧道と新道の交差点を見ておこう。
まだとりあえず作ったという感じが否めないが、旧道へはT字での分岐になっていた。

最後に

これで長らく通行者を苦しめてきた犬打峠は、みんなの悲願であった鷲峰山トンネルの新設という形で一線から退いた。
新道は非常に走りやすく一直線なので山越えも簡単で多くの交通を裁くことだろう。
しかしながら、旧道の役目が完全に終わったというわけではなく、農家や林業など用事のあるもののための道として今でも生きているしこれからも生き続けるのだろう。
一応旧道も今でも府道62号みたいだしこれからが余生をゆるりと過ごしていくのだろう。

ところで全然投稿で来てないけど生きてます。
最近多忙なのとバイクがでかすぎて走行以外の調査ができていないというのが現状です。
そのうち気が向けばまた書き出すので暇な時に見に来てください。

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